東京イラスト&ルポ

イラストレーターのさくらみが、東京の魅力をイラスト&ルポで紹介するブログです。

江戸東京博物館イラスト&ルポ(その1)お江戸コーナーの巻

花のお江戸&東京へ、いざタイムワープ!

 

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こんにちは! 東京イラスト&ルポライターのさくらみです。今回は両国にある、「江戸東京博物館」の巻。昨年3月にリニューアルオープンされた部分も含め、神田生まれ神田育ちの江戸っ子の私から、イラスト付きでご紹介します。

 

 

ワクワクが止まらない♪ タイムワープの入り口は?

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「お前さん、あの長い長いエスカレーターに乗ってくれたかい? ね、なんだか盛り上がっちゃったろう、ワクワクしたろう? 今日は、花のお江戸へようこそ。最初にお通りいただくのが日本橋だよ。さあ、さあさあ、ずいっと渡っておくれ」

 

…ということで、渡ってしまったらもうそこは別世界。これからしばらくは、私たちも江戸っ子の一人♪

まずは橋を降りて、真ん前のジオラマにご注目を。

 

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付設の望遠鏡を覗いて見れば、江戸っ子たちのイキイキした表情と、生活のワンシーンが細かいところまで作り込んであるのがよくわかる。

 

裏手に回れば、ちんまりとした棟割長屋で暮らす、庶民の暮らしにほっこり。一家四人で暮らすには、たった一間の長屋はあまりにも狭かったろうとも思うのだけど、それでもここはお江戸の台所で、天下一の賑わいと称される日本橋

きっと毎日江戸城を拝みながら、日本橋の空の下に暮らしていることに、粋を感じる江戸っ子たちが暮らしていたに違いない。

 

ちなみに、日本橋ジオラマを眺めたら、右の「江戸城」のジオラマに行く前に、左手のジオラマ「大名屋敷」のほうへ向かってみよう。

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金銀黒塗りの立派な御門から広がる広大な屋敷。同じ縮尺の日本橋界隈と比べると、ある意味、無駄なまでの広さが体感できる。

しかし争いのない徳川時代、その分、余ったパワーでこの屋敷内で繰り広げられたであろう人間模様を想像すると…庶民も大名も、幸せの度合いはあまり変わらない。むしろ、江戸っ子庶民のほうが自由でよっぽど幸せなような気もするんだなぁ、しみじみ。

 

江戸東京博物館、リニューアルのツボはどこ?

ところで江戸東京博物館は昨年3月、1996年の開館以来19年ぶりに館内をリニューアルしている。一体どこがパワーアップし、何が変わったのか、簡単にまとめてみよう。

 

一言で言ってしまうと、以前あった展示物のほとんどは、少し場所を変えたり、見せ方を変えたりして、そのまま残っている。

あまりにもマニアック過ぎて無くなってしまったか?!と心配していた「東京の地形模型」(後述)も残っていたし、もっと見やすい場所に置いてほしいと願っていた「北斎の画室」は、ちゃんと見やすくなっていた。

 

(ちなみに、個人的に無くなってしまって残念だったのは南総里見八犬伝の本の展示。

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表紙の版画にはほれぼれ。作者の滝沢馬琴は、晩年は失明し、妻に口述筆記でこの戯作を完成させたなんてエピソードにも「へえ〜」を連発したものだった。

 

あと、日本橋から発見された、ナウマン象の骨の一部も展示から外されていた。

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日本橋のはるか遠い昔を想像して、楽しめたんだけど、これもちとマニアック過ぎたかしら?!)

 

ではその分、どの部分の展示が増えたのか。今回は「江戸コーナー」に限って説明すると、新しく増えていたのは「江戸城」の模型図。

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江戸っ子の暮らす「棟割長屋」(通称『焼け屋』)も、大幅に増設されている。

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寺子屋」と言えば、お寺にあるものと思っていたのだけど、長屋にも「寺子屋」は存在していたのね。

 

あと、充実化されていたのは、体験コーナー。

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魚売りの棒振り(ぼてふり)。私も持ってみたけど、重くて、全然持ちあがりませんでした。

 

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蕎麦屋の屋台も、近くで見ると、

 

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引き出しに入ったお蕎麦。これだけ見ていると、おままごとみたいで可愛いのだけど…

 

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重そうな、湯入りのゆで釜はもちろん、

 

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陶器の器まで!この時代はプラスチックの器なんてないのだから、全部合わせると、この屋台、一体どれだけの重量に!?

 

ちなみに、こちらは以前からあった人気の体験展示↓

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 ねずみ小僧さんも大変。

 

この他にも「肥桶(肥だめから人糞を運ぶ)」や、火事になったとき、クルクルと回す「纏(まとい…これは以前からあった展示物)」など、とにかく「昔のものは、何もかもがすごく重い!」ということが体験でき、それだけでも、江戸っ子の暮らしがかなりイメージしやすくなる。現代って本当に恵まれているのだ。

 

これぞThe EDO! 外国人にも大人気の展示物は…?

さて、昨今の江戸東京博物館の館内は、日本人はもちろん、昨今は海外からの観光客がとても多くなっている。

 

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そんな外国人にとっても、日本人にとっても、やはり一番目を引くのは、わかりやすいこの展示だろう。

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衣装や、舞台装置だけでなく、七代目市川團十郎の体型や動きまで正確に再現したという「歌舞伎コーナー」。演目は花街を舞台にした「助六」で、見た瞬間に心華やぐ。

 

ちなみに、同じコーナーには「四谷怪談」のからくりの説明コーナーがあり、しっかり見ると一つひとつに心理的な計算がされているのがわかってすご〜く面白いのだけど…、外国の方々は気づかずに素通りされている方も多くてちょっと残念。もう少し「お化け屋敷感」を出してもいいのかもネ。

 

もうひとつ、細かいところまで注目していただきたいのがこちら。

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時間になると、スルスルと幕があがって、中を覗ける三井越後屋の店内。

 

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どの人形からも、いろんな会話の続きが想像できる。やっぱり買い物の風景は、なんか楽しいナ♪

 

この他にも、江戸コーナーには興味深いものがたくさん。図表や、暮らしの小道具など、丁寧に見れば見るほど、江戸のエネルギーに魅了される。

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(本屋や出版業界の友人には、やはり絵草紙屋さんが気に入っている人が多かった)

 

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とにかく、ここが

私たち日本人には「江戸文化」に凝縮された、濃密な時代が「確かにあったのだ!」「それも相当な厚みを持って…」

ということが実感できる施設であるのは、間違いない。

 

しかも、ここまででようやく施設の半分。

次回は日本橋の下をくぐって、もうひとつ別の異次元「なつかしの東京」コーナーへとご案内します♪

 

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 (つづきはこちらで…)

sakuramiyuki.hatenablog.com